統合失調症だった私の叔母の話 ②無理やり車に連れ込み病院へ

翌朝私が目覚めるとすでに叔母と母・姉の戦いが繰り広げられていました

 

私は2階で寝ていたのですが、1階に降りようとすると階段の先にある廊下で母と姉が叔母に追いかけられていました

どうやら叔母は玄関のドアをたたいて「ここから出せー!出してくれー!」と叫び続けており、それをやめるよう母と姉は叔母の肩を叩いて「おばちゃん、やめて」と話しかけては追いかけられというのを繰り返しているようでした

 

そこを通らないとリビングには行けないしトイレにも行けないので妹と途方に暮れていました

 

しばらく階段で待っていると病院が開く時間になったようで、父と母が車で叔母を精神病院に連れて行く準備を始めました

 

病院に行くため玄関のドアを開けると、扉をたたき続けていた叔母が外に出ました

そして多分保育園のお遊戯会で踊ったと思われる何かの踊りを大声で歌を歌いながら家の前の道路で踊っていました

まだ朝早かったので車も通らず、近所の人にも見られることはありませんでしたがあの光景は今でも目に焼き付いています

本当に怖かったです

 

叔母が外に出たので私と妹はやっと1階に降りることができました

 

この後の話は母から聞いたのですが

病院に連れて行こうとするもまず車に乗り込もうとしない

頭がおかしくなっていてもどこかに連れていかれることは分かったのだと思います

そしてどうにか父が車に押し込み病院へ向かったそうなのですが

車の中でも大変だったようで

何度消しても音楽をかけ、ボリュームを最大にしてきたそうです

母が音楽を消そうと機械に触ると、その手を払いのけもう操作できないよう自分の手で機械を覆っていたそうです

なので母は何もすることができず、病院に行くまでの車中は曲が爆音で流れていたそうです

 

病院に着いても叔母は降りようとせず、結局病院の人を呼んで男5人がかりで車から引きずりだしたそうです

 

そしてくたくたになった父と母が帰ってきました

母は帰ってきたかと思うと家の外から包丁を持ってきました

どうやら何かあったらいけないから倉庫に包丁を隠していたようです

 

母は叔母を一晩中監視していたため一睡もしておらず、また父もいちを私たちと同じ部屋にはいましたがどきどきして寝ることができなかったようで二人とも寝不足でした

 

とりあえず叔母は入院することになったと聞かされました

そのため入院セットを明日叔母に届けに行くと言われました

 

叔母は病気になる前は本当に優しくてたくさん一緒に遊んでもらっていました

なので叔母が心配なのと、病院に行ってみたいという子供心もあり入院セットを持っていく母についていくことにしました