私の出産体験その4 破水から出産まで
午後11時45分ごろに先生に膜を破かれ破水しました。
そこからの痛みはそれまでとは比べものにならないほど痛かったです。
どれくらい痛かったのかはもう思い出せません。
人生で経験したことのない痛みでした。
声を我慢するなんて絶対にできませんでした。
陣痛が来るたびに痛いと叫んでいました。
膜を破かれたとき、先生から「朝までには生まれる」と言われていました。
これから朝までっていつになるんだろう
朝って何時までのことなんだろう。
5時?それとも6時?
こんなに痛いなら無痛分娩にすればよかった
なんでしなかったんだろう
こんなことを考えていました。
痛みも増し、陣痛の間隔も狭くなり、いよいよ出産が近づいてきました。
私が寝ている台の位置が上がり、両足をさらに上の台にのせ足を開きます。
これはよく見るやつだ!いよいよだ!早く終われ!
と思いながら陣痛と戦います。
そして看護師さんから「ここからは陣痛が来るたびにお腹に力を入れて!」と言われました。
ラストスパートです!
看護師さんは私のお腹に着いた装置で陣痛が起きているか確認し
陣痛が来ている時は「力んで!」。陣痛が来ていない時は「しっかり休んで!」と声をかけてくれます。
痛みに耐えながら必死に看護師さんから言われた通りのことをしました。
この時一番つらかったのは顔の向きです。
痛すぎてどうしても上を向いてしまっていたのですが、顔は下向きにした方がより力が入りやすく分娩が早く進むと看護師さんに言われ必死に下を向いていました。
でも痛すぎて下を向けなくなってくると、最終的には看護師さんが夫に私の頭を下向きに固定するよう指示し、出産が終わるまで夫に頭を固定されていました。
午前0時30分ごろ。
私の体力も、陣痛の痛みに耐えるのも限界が近づいてきました。
「もうこんなに痛いなら無痛分娩にすればよかった」とつい言葉を漏らしてしまうと
看護師さんと助産師さんから「そんなことは絶対にないよ!これまで頑張ったんだから!最後まで頑張ろう!」と励まされました。
それに、「初産にしてはここまで来るのがすごく早いんだからね!」とも言われました。
他の人はもっと長い間耐えているのかと思うと頑張ろうと思えました。
少しすると助産師さんから「もう頭が出てるよ!ほら!」と言われ
手を股の方に近づけられました。
するとそこには今まで絶対になかった何かがありました。
ちょっとぬるっとしていて生暖かい、、、
本当に頭が出てきていました。
もう少しで終わるんだ!頑張ろう!と思ったのですがここからが思ったよりまだ時間がかかりました。
頭が出てきていても意外とすんなりとは出てきてくれませんでした。
そして午前1時26分ついに赤ちゃんが出てきました!!
正直出てきた瞬間はあまりわかりませんでした。
聞いたことがあるようなどるぅん!とした感じもなく、助産師さんに「生まれたよ!」と言われ、それで生まれたことがわかりました。
助産師さんが出てきたばかりの赤ちゃんを少し綺麗に拭いてくれ私のお腹の上に赤ちゃんを乗せてくれました。
赤ちゃんとの初対面です。
泣いたりするのかなと思っていたのですが、意外と涙は出ず、とにかく陣痛の痛みから解放されたことの方が嬉しかったです。
それと本当にこんな小さな人間がお腹から出てきたんだと思いました。
自分で産んだはずなのにまだ信じられませんでした。
こうして約12時間の長い出産が終わりました。